「うつ病で休職」は恐くない!

松田鬱男の休職・社会復帰ブログです。

松田の病状 5.回復期(2ヶ月目~3ヶ月)

 松田の病状を時系列に沿って記載します。メンタルヘルスは個人差も大きいとは思いますが、共感できる部分があると「自分だけじゃなかった」と安心しますよね。一方で、症状に自分を当て込みラベリングすることで、「自分は病気だから社会不適合でも仕方ない」と免罪符を手にしてしまうことに自己否定感も出てきますが……。そこまで深く考えず、うつ病患者の一症例としてお読みください。 

※2020/03/24改稿

5.回復期(2ヶ月目~3ヶ月)

 松田は比較的軽症だったのか、薬がうまくハマったのか、心身ともに順調に良くなっていきました。休職してから1ヶ月くらい経つころには、かなり活動的になってきました。

【症状】

●抑うつ感

 かなり和らぎ、3ヶ月目には調子がよければ抑うつ感がない日もありました。休職して1ヶ月も経つと後任者から業務内容の確認がくることもなくなり、仕事のことをほぼ考えずに過ごせたのが大きかったです。ストレスの原因が仕事(と、モラハラも?)と明確だったため、それから離れれば自然と回復できたようです。

●思考能力・記憶力の低下

 ある程度活動をしていても、発症前のようには頭はまわりませんでした。何かしようと思ったらすぐにやるということをこころがけ、やることを思い出せなくてストレスを感じることがないように気をつけていました。

●頭痛・動悸・音への異常なストレス

 かなり和らぎ、調子が良ければなんともない日もありました。特に頭痛と動悸ははっきりと自覚できるので、和らいでいることで回復を実感できました。

●対人ストレス

 外出するようにはなったのですが、妻以外と会話するのにはかなり気構えました。休職して1ヶ月くらいのころに、会社の同僚が話でもしないかと誘ってくれましたが、会うべきか考えるだけでもかなり緊張し、結局断りました。

●早朝覚醒

 うつ病は睡眠障害をともなうことが多いです。このころから復職後もかなり長い期間、松田は早朝覚醒を発症していました。目覚まし時計など必要なく、3~4時にばっちりと目が覚めてしまい、二度寝することはできなくなります。

【過ごし方】

●散歩・ポケモンGO

 早朝覚醒で起床した後、毎朝ポケモンGOをしながら散歩していました。ポケモンGOは休職前からちょこちょこやっていたのですが、散歩ついでにできるためこの時期からかなりのめりこむことになりました。朝食の時間くらいまでひたすらやっていましたので、朝だけでも2~4時間、少なくとも一日10kmは歩いていたと思います。朝から日光を浴びること、軽く運動することは治療効果がありますし、復職にあたり仕事をするための体力づくりは必須ですので、散歩の動機付けになるポケモンGOがあって良かったな、と思います。ただ、その後もずっとポケモンGOにハマり続けたので、無課金とはいえ果たして有意義な時間の使い方なのかどうかは評価が分かれるとも思います。

●少し遠出

 家のまわりをぐるぐる散歩するだけではつまらないので、家族で外出するようになりました。野球観戦に行ったり、神社仏閣を巡ったり、焼き物の郷に行ってみたりと、それまで土日も働きづめでやれずにいたことをやれました。主治医からも、疲れすぎないように注意すればやりたいことはなんでもした方がいいし、車の運転も、眠気や激しい動悸を感じたりしないのであれば問題ないと言われました。実家にも帰省し、両親と普通に会話でき病気を隠し通せたことで社会復帰の自信がつきました。

●友人と会う

 会社の同僚は無理でしたが、とりわけ親しい旧友に会いたくなり、やや遠方ですが遊びに行きました。病気と休職をカミングアウトしましたが、変わらず接してくれました。海釣りやパチンコ(このときだけです)に連れ立ち、隣にいてくれるだけで凄く嬉しかったです。思っていたよりもうつ病は偏見をもたれないのかな、と安心できました。

●習い事を始める

 仕事でケチがついた分、仕事以外のことを知り豊かな人生を送りたいと思い、月1回の習い事を始めました。新しい世界に触れることで、時間を有効に使っていると満足感が得られ、また仕事をより忘れられました。 

●禁酒・禁煙

 律儀にやめていました。ただ、球場やテレビで野球観戦をするときにはどうしてもウズウズしてしまい、ノンアルコールビールを飲むようになりました。妻の妊娠の大変さを0.01%くらい理解できたかもしれません。 

●歯科に通う

 平日を自由に使えるので、ついでに悪いところがあれば治してしまおう、と歯科検診を受けました。虫歯・歯周病など治療が必要なものはなく、せっかく禁煙したので歯についたヤニのクリーニングだけしてもらいました。ただ、松田は歯をくいしばりすぎており、あごの骨が異様に発達していることが判明し、このことがうつ病治療のなかで後に大きな衝撃を起こすことになるのでした……。メンタルヘルスとは直接関係しませんが、歯は食いしばりすぎないようご注意ください。

【そして、復職へ】

 主治医の見立て通り、ちょうど3ヶ月くらいで復職することになりました。とりあえずの見立てでしたのでそれに従ったわけではありませんが、この時期に松田自ら復職したいと申し出ました。上記の通り症状が緩和し、復職への自信がつき、仕事から一度完全に離れたことで不安が少し和らいだのと、ちょうど有給を使い切るタイミングだったからです。松田の会社ではリハビリ勤務はなく、復職するとなるとフルタイムが前提です。それに耐えうるかどうか生活記録を産業医に提出するのですが、早朝覚醒がやや気になるものの、昼寝はしていないので復職許可が下りました。そして松田は夏の暑い日、1度目の復職を果たしたのでした。

 

●いまにして思うこと

 順調すぎるほど順調に回復したと思います。ただ、休職直後にメンタルヘルスについて学んだなかで、自分はいわゆる「新型うつ」なのではないか、と悩んだ時期があります。快復yが早かったことも、この疑いを強いものにしました。だとすれば自分はただ甘えていただけ、サボりたかっただけではないのか、と自問したものです。しかし、これについては敢えて目をつぶることにしました。うつ病の診断基準は時代とともに変わっており、そこにくわえて新型うつも登場し、専門家ですら時を追って持論を変えているのが新型うつというものです。自分が新型うつかどうか、だとしたら休んではいけないのか、これは最早結論が出せませんでした。ただ、運転中に理由もわからず泣いたこと、休養と服薬により再発しなくなったこと、これは紛れもない事実です。あのとき、松田がうつ病だったかどうかに関わらず、少なくとも会社の看板を背負った営業車を運転する仕事からは離れるべきだったと確信しています。そして、やや後ろめたさはあったものの、無理をしない範囲で遊んだことは治療のためになったと思います。身体の休養だけでなく、心を休養させるには、楽しむことが大切ではないでしょうか。

 また、復職の時期については、3ヶ月の休職(厳密には有給扱いですが)で十分だったのかは疑問が残ります。有給がなくなること、早く戻って会社や同僚に対して償いたいと焦っていたことも復職を望んだ大きな理由で、これは寛解したかどうかとは関係ありません。当時はまだまだメンタルヘルスについて無知であり、とりあえず調子がいい状態が続いたから試しに戻ってみる、という考えでした。このタイミングでの復職が必ずしも違っていたとも断じませんが、再発にいたるプロセスをもう少し学び、自分の症状を把握し、再発をできるだけ予防できる状態になってから復職を申し出た方が良かったといまにしては思っています。

 

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