「うつ病で休職」は恐くない!

松田鬱男の休職・社会復帰ブログです。

主治医について

 松田の主治医ですが、幸運なことに相性抜群だと思っています。なかなか寛解しないのは仕方がないとして、日頃の感謝をこっそりしたためたいと思います。

 実は、数ある病院・クリニックのなかから厳選したわけではなく、ほぼ立地条件のみ、とにかくすぐ予約がとれるクリニックをスマホで適当にみつけたというのが正直なところです。3度目の休職開始にあたり、当時の主治医自身が療養中で複数の医師が日替わりで診察していたクリニックからの転院です。

 休職に向けての産業医との面談で、このクリニックにしようと思います、とWEBサイトを一緒に見てもらいました。掲載内容は無難なものでしたが、産業医が目をつけたのは「開業して数年しか経っていない」ということです。これは良し悪しがあるとは思いますが、診ている患者数が少ないだろうからじっくり面倒みてくれるかもね、と後押ししてくださいました。

 そして実際、先日の変薬の件もそうですが、本当によくしていただいています。メンタルヘルスはまず、病院探しが大変というのが一般論です。それは当事者になるとさらに強く感じます。松田が非常に恵まれていたのは、最初のクリニックもそうでしたが、この最初にして最大の難関を容易くクリアできたことです。転勤族の宿命で住む土地は自分で選べないのですが、いま偶然そこそこの規模の都市に住んでいることが幸いしました。メンタルヘルスのクリニックが徒歩圏内に複数あり、ある程度選ぶ余裕があること。そして都心のように人が集まりすぎているわけではなく、患者過多ではないこと。これらにより、初診も1週間以内に予約できましたし、また診察も時間をかけていただいています。よく聞く3分診療などということはなく、しっかりとコミュニケーションをとれ、まさに「主治医」と呼べる理想的な状況だと感じています。ただ、3分診療を全否定するわけではありません。人によっては診察の時間も苦痛で、薬の処方さえしてもらえればいい方もいらっしゃるでしょう。松田の場合は長く話すことが正確な治療につながると考えていますので、あくまで松田にとって相性が良いということです。

 しかし実はいまの主治医に初めて受診したときの第一印象は、「この医師は絶対にダメだ、合わない」というものでした。それというのも、この主治医は患者(松田)の話す内容を聞くと同時にキーボードでパソコンに記録される方なのです。松田が話しているほぼすべての時間タイピングされています。休職を決めた=症状がかなり悪かったため、このタイプ音がものすごくうるさく、またタイピングに集中しすぎて非言語情報を汲み取ってくれていないのではないか、と瞬時に感じました。ただ、これはやはり独立開業されるほどの方の完成されたテクニックでした。3、4回の会話の応酬の間に、逆に素晴らしいものだと考え直すことができました。

 まず、ブラインドタッチが完璧に近く、また多少のタイプミスは後で修正されるのでしょう。基本的に松田が話しているときは指を動かしながらも松田から視線を外さず、相槌も打ってくださいます。そして、松田が話し終わるとタイピングを止め、ちょうどいい間合いで返事をしてくださいます。あくまでも目の前の松田とのコミュニケーションを最優先したうえで、手書きではなくタイピングで記録されているのです。本人もそう思わせるよう、意識して松田と目を合わせていらっしゃるのかもしれません。松田は人と話すときは目を合わせたがる癖があるので、これも相性の良さにつながっています。

 そしてそもそも、タイピングは手書きよりも速いです。メンタルヘルスで思考能力や会話する能力が衰えている患者のまとまりのない説明を要約し汲み取るうえで、すべてをメモするというのは理にかなっています。そしてこれは手書きでは不可能、もしくは速記術が必要です。実際、松田は担当産業医がコロコロ変わっていますが、以前の産業医の覚書がミミズ文字で読めない、と明かされています。下手をしたら本人でも読めない可能性があります。経過観察が重要なメンタルヘルス治療において、タイピングは手書きに質量ともに勝っています。

 上記を肌で感じ、また慣れただけかもしれませんが、タイプ音は全く気にならなくなりました。むしろ、今日も頑張って記録してくださっているな、と嬉しく感じます。認知行動療法の良い例ではないでしょうか。

 そして専門医として当たり前なのかもしれませんが、漢方にも明るいようで、一時期頭痛の対策で処方されたこともあります。その際も効用だけでなく、「気血水理論」という漢方の考え方と「水」のバランスに基づいた処方であることを説明してくださり、メリットを納得したうえで服用できました。松田はメンタルヘルス・マネジメント検定の勉強歴があり、なまじ知識があるため、それを上回る知識を与えてくださったことにより信頼が増しました。また、漢方に効果がないと判断すると即座に変薬したり処方を切ってくださったり、他の薬も減薬の方針ですので、薬代の負担で圧迫されるという不安もありません。

 休職・労災に関しても経験豊富なようで、書類作成のアドバイスもいただいており、診断書や傷病手当金申請書の作成もスムーズに行えました。

 クリニック自体も患者に配慮されたものになっています。前のクリニックと比較するのは気が引けますが、一点だけ挙げると、待合室にテレビがないというのが非常にありがたいです。いま現在は大分改善しましたが、症状が最悪のときは音に対するストレス耐性がボロボロでした。生活音すら耐えられず耳栓をすることもありましたし、特にテレビの音が最大の敵です。待合室でワイドショーを垂れ流していたら、違うクリニックを検討していたかもしれません。

 

 他にも松田が気付いていない良さがあるのかもしれませんが、当面は何の不満もなく、この主治医に診察してもらえるだけでも転勤したくない、とさえ思っています。皆様も良い医師に巡り合えますように。名医は北海道から沖縄までいらっしゃいますし、何よりも相性が大事だと思います。