「うつ病で休職」は恐くない!

松田鬱男の休職・社会復帰ブログです。

「うつ病で休職」は恐くない! けれど、企業は無知なのも事実

※松田の勤務先の告発や暴露が目的ではありません。うつ病への理解が進んでいない社会問題として、また当事者が失望しないよう心の準備のために事例としてご紹介します。

 

 しばらく間が開いてしまいましたが、「うつ病で休職」は恐くない!理由として、これまでのブログでうつ病との付き合い方や企業の対応などについて松田の考察を記載してきました。企業としてもうつ病をはじめ従業員のメンタルヘルスに対して責任を負って対応するようになっており、実際に松田もその風潮と会社の休職制度に助けられ、治療に専念できています。しかし、その「企業の責任」が個々人にまで浸透しているかと深掘りすると、自信をもってYESと答えられる企業は少ないのではないでしょうか。松田の会社にしてもそうです。会社の方向性として休職者に対して寛容なのは間違いありません。しかし、経営側の立場であり会社の代弁者たる管理職の方々はメンタルヘルス対応の知識が乏しく、松田は失望を覚えました。もっとも、メンタルヘルス対応はイレギュラーなことですので、仕方がないとも思うところもあり管理職個人や会社そのものを糾弾するつもりはありません。しかしこのことは従業員のケア・会社の責任の両面においてリスクをはらんでいると感じます。メンタルヘルスサラリーマンにしてみれば、やはり職場の理解がなければ安心して療養できません。また、何気ない言動でも許容できないストレスを感じてしまえば、理屈抜きに病状が悪化します。そうなれば寛解が遠のき、企業としても負担が増しますし、またラインケアのために管理職研修が実施されている以上、責任問題も発生してしまいます。さらに、この問題はなかなか公にされず、水面下で繰り返されるであろうことも悩ましいところです。松田自身もそうですが、管理職のメンタルヘルス対応を正すつもりでさらに上の上司や人事などに指摘すれば、管理職からはどうしても反感を買ってしまい、余計に立場が苦しくなることは容易に想像できます。そのため、悪気はないだろうからと(もしくは、もし悪意があれば余計に波風を立てたくないため)指摘をせずに闇に葬ってしまい、また同様のまずい対応が繰り返されてしまうのです。

 実際に松田が体験したちょっとした配慮の足りなさのいくつかを下記にてご紹介します。管理職の方や、同僚にメンタルヘルス疾患者がいる方が同じ轍を踏まれることがないよう、反面教師としてお役立ていただければ救われる気がします。

 

①「休職の間、何を頑張った?」

 復職時の上司面談にて、開口一番に聞かれて言葉を失いました。松田の回答は「治療に専念していたため、特に新たなスキルなどは学んでいません」です。上司にしてみればアピールするチャンスを与えてくれたのかもしれませんが、うつ病患者に頑張れは禁句、ということも当事者以外は知らないのが当たり前なのだなと認識できました。

 

②「テレビを観る時間はたっぷりあっただろうから、社会情勢は問題ないよね」

 これも励ましのつもりかとは思います。しかし、松田はテレビすら観られないほどストレス過敏で苦しみました。そういう症状もやはりご存じないようです。テレビも観られないことを責められたようで、自己肯定感をひどく失いました。

 

③上司に提出した松田の診断書のスキャンデータが、部署の全員が閲覧可能な共有フォルダに保存されていた

 たまたま見つけて、もはや笑いました。おそらく人事に送付するためにデータ化したのだろうと思います。いずれにしても原本も渡していますので、データは誰にも無断で削除しました。健康情報の守秘義務はさすがに遵守していただきたいです。

 

④おまけ:健康保険組合も適当?

 傷病手当金支給申請書に「傷病の原因」の記載欄があったので、「業務上ストレスのため」と記載し提出しました。そうなると労災扱いですので、傷病手当金が承認されず労災の判定を待つことになります。そのため主治医は反対し、医師の意見書には「不明」と記載されました。しかし業務起因なのははっきりと分かっていることですので自分自身で不明とは表明したくなく、差戻されることは承知で訂正再申請するつもりでそのまま提出したところ、何事もなく受理・支給されてしまいました。健康保険組合は業務起因を認めたということなのでしょうか。それとも松田の記載は無視され、医師の意見書を優先したのでしょうか。もしくは2通の矛盾に気付かないほどザルなのでしょうか。本当のところはわかりません。いずれにしても労災判定は労基署の権限ですのでまったく意味のない闘争なのですが、ありえない申請書が承認されてしまっています。

 

 多忙な管理職に対し、本業ではないメンタルヘルス対応について深く学んで欲しいとは望みません。しかし、メンタルヘルスを知ろうという気持ちがなければ、それは知らないうちに疾患者を傷つける刃となってしまうことだけは知って欲しいと願っています。